オリンピック・ロス(?)

2014年02月27日

2月7日~23日の間行われていたソチ・オリンピックが終わり、連日寝不足になりながらTVの前で応援していた時の感動と興奮が、余韻を残しながら終わってしまい、淋しい気持ちで一杯になってしまっているのは、一種の「オリンピック・ロス」とも言えるのかなと思っています。

パラリンピックが3月7日に始まるので、そうしたら、また応援しようと思っていますが、残念ながら、パラリンピックの放送は、オリンピックに比べてとても少ないので、もっとメディアが取り上げてくれればいいのに、と思います。
今回のオリンピックでも、今回から新種目になったスキー・フリースタイル 女子ハーフパイプの銅メダリスト小野塚彩那選手が、「これで、この種目も注目してもらえるようになるでしょう」と言われていました。
同様に、女子パラレル大回転の銀メダリスト 竹内智香選手がメダルを獲得された事で、日本人女子選手でもアルペン競技でメダルに手が届く事を証明できたと言われていました。
また、スキー・スノーボード 男子ハーフパイプの銀メダリスト平野歩夢選手か銅メダリストの平岡卓選手が、「スノーボード が遊びと思われてるのが悔しくて頑張りました」と言われていたので、成程と感心しました。

正直言って、私もソチ・オリンピックが始まるまでは、フィギュアスケート、スピードスケート、モーグル、ジャンプ、カーリング位しか関心がなかったのですが、始まってみると、スキーやスノーボードも色々な種目について報道で知る事ができ、関心を持つ事ができました。
私自身は興味と関心を持って応援する程度ですけど、次世代の若い子達は、これらの報道で今まで認知度の低かった競技に力を入れる人も大勢出てくるでしょう。

やはり、メディアの力は強いので、取り上げられて喜ばしい場合もあるでしょうが、あまりに注目されて、オリンピックだと特にメダルを期待され過ぎて、プレッシャーで本来の力を発揮できない場合も見かけます。
今回のオリンピックでは、それが顕著に見えてしまったのが、スキー・ジャンプ 女子ノーマルヒル個人 髙梨沙羅選手とフィギュアスケート 女子シングル 浅田真央選手だと思います。(もちろん、他にもいらっしゃるでしょうが)

浅田真央選手は、団体戦での失敗が頭に過って、個人戦のショート・プログラムでトリプルアクセルなど失敗してしまったそうですが、そこから立ち直って、フリーでは完璧な演技で自己ベストを出されたのを見た時は、本当に感動と感激で私ももらい泣きをしてしまいました。
その後の報道によると、佐藤コーチからの声がけや周りからの応援で立ち直って実力を発揮できたそうですから、やはりコーチの存在や身近な人からの応援が力になるんだと、改めて納得しました。

髙梨沙羅選手の場合、ワールドカップで1位じゃない方が少ない位の好成績を上げていただけに、周りも金メダルを取って当然の様に言われ続けて、本人のプレッシャーはいかばかりだったかと思い遣られます。
ソチに入ってから、自分のジャンプができないと悩んでいたらしいから心配していましたが、最後の練習で何とか持ち直したと言っていたので、後は風次第なのかなと思っていました。すると、本当に残念ながら風向きが変わって対処できなかったらしいので、この自然を相手にしなければならないのがジャンプの難しさなんだなと、痛感しました。
でも、負けず嫌いらしい高梨選手は、決して気象条件のせいになどせず、「自分が強くなりたい」と言っていたので、きっと今後はもっと精神面と体幹を鍛えるトレーニングを積み、次のオリンピックでは後悔しない好結果が出せるようになってくれる事でしょう。

好結果と言えば、スケート・フィギュアスケート 男子シングル金メダリストの 羽生結弦選手の活躍には、日本中が沸きましたが、中でも東北 仙台での盛り上がり様は凄い!の一言です。羽生選手が望んでいた通り、東北復興につながる「東北の光」になったと思います。
19歳で、あの華奢な体型で、ショートプログラムでは完璧な演技、フリーではちょっと転びながらも、よくぞ金メダルを獲得してくれた!と感動しながらTVを見ていました。
そして、金メダル授与されてからのインタビューの受答えがあまりにもしっかりしていて、とても19歳とは思えない人格で、本人が言うように、これぞオリンピックチャンピオン!と感心しながら報道を見ていました。

また、スキー・ジャンプ 男子ラージヒル個人銀メダリストの葛西紀明選手の偉業にも、本当に感動を覚えました。
オリンピックに7度も参加して、41歳にしてとうとう個人でのメダルを獲得するとは、何という「レジェンド」でしょう!!
しかも、金メダルを獲得するまでチャレンジすると言われたのですから、その姿勢には世界中のジャンパーが脅威と尊敬の念を持たれていることでしょう。
葛西選手が個人でメダルを授与された時の笑顔と、団体で銅メダルを授与された時に流された涙は忘れることができません。
特に、団体戦に出場された4人は、皆さん各々病気や怪我に悩まされながらメダル獲得されただけに、感慨もひとしおだった事でしょう。
その感慨で葛西選手も涙を流されたのだと思いますが、そのお人柄とこれまで歩んで来られた道を報道などで知るにつれ、こちらも感動が大きくなってきました。

忘れられない涙と笑顔と言えば、スキー・フリースタイル 女子モーグルの上村愛子選手が、滑り終えて、点数が出る前に涙を流していらして、それが「結果はどうあれ、自分なりにやりたい事は全部できたので満足です」という嬉し涙だったので、見ているこちらも笑い泣きになりました。
バンクーバー・オリンピックの時4位に終わった事を、「どうして一段一段なんだろう」と悔し涙を流されていたのも覚えていますが、その後、結婚されて引退も考えていらしたのを、ご主人の男子アルペンスキー皆川選手のご協力もあって選手続行を決められてからの練習は本当に大変なものだったと思います。
でも、滑りに後悔が残ったままの4位と、ご自分でも納得行く滑りでの4位では、感じる事が違うのは当たり前。
上村選手の、あの満足そうな笑顔を見ると、全力を発揮できて良かったな~と思い、彼女の笑顔も忘れることができません。

スキー・ノルディック複合 ノーマルヒル個人の渡部暁斗選手が銀メダルを獲得された時には、本人はゴールで力尽きて倒れこんでいらっしゃいましたが、解説されてた荻原さんが歓声を上げて喜んでいらっしゃった事の方が強く印象に残っています。
でも、その位ノルディック複合でのメダル獲得が、長年の悲願だったのですよね。
長野オリンピックの頃でしょうか、荻原さんや原田さん、舟木さん達がメダル獲得されてから、度々のルール変更で、それが日本人に不利な変更だったと聞きました。
それを克服しての、今回のジャンプ陣やノルディック複合での活躍に、選手もコーチやスタッフの皆さんも、本当に感慨もひとしおでしょう。

フィギュアスケートやスキーのルール変更の話を聞く度に、日本選手潰しじゃ?と思える事が多かったですが、それだけ世界に脅威を与えてるのかもしれないので、今後も、例え不利なルール変更があったとしても、選手の皆さんはそれに負けずに立ち向かって欲しいと思います。
その頑張ってる姿勢が、未来を担う幼子から若者だけでなく、日本中の人達に、「やればできる」「練習は嘘をつかない」という『やる気』をもたらしてくれるのだと思います。
それは、スポーツに限った事ではないと思うので、私もささやかな事から始めてみようかなと思います。



Posted by Alice at 23:53
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